音速の貴公子

５月になってから　なんか調子がいまいち。
体調はそれほど悪くないんですが、精神的なものか・・・。

５月病を患う程若くないのに　そう言えばいつもこの時期気分が落ち込む。

原因は　多分　アイルトン。

私が初めて彼を知ったのは　１９８８年の鈴鹿。
それまでＦ1に何の興味もなかったのに、テレビで鈴鹿の決勝を見て　心をもっていかれた。

後で知ったのですが　あれが彼にとって初めてのワールドチャンピオンを獲得した瞬間だった。

「神を見た」という発言通り　彼は信仰の人でした。
（後に誤解を生む言葉でもありましたが）
いつも聖書を携帯して神の言葉に耳を傾けていた。

陽気なブラジリアンではなく　内気な青年でした。

故郷ブラジルを誰よりも愛し　ブラジルGPで初優勝したときは　気絶寸前になるまで絶叫の雄叫びをコックピット内で上げ続けていました。

その彼が第２の故郷とまで言ってくれた日本。

HONDAを信頼し　本田宗一郎さんを敬愛し続けてくれていました。


１９９４年５月　神に召される瞬間まで　自分のドライビングを追求し続け　真摯に向き合っていました。


今のF1マシンはコンピューター制御され　ドライバーのテクニックを発揮する余地が少ないことをアイルトンは天国でどう思っているんでしょう。


「ドライバーは勝つために努力をしている」
「自分自身の限界に挑戦したい」

ヨーロッパの巨大な勢力にブラジルからたった一人で立ち向かって行き　辛酸を舐めたこともたくさんあったのをどれだけの人が知っているでしょう。



その彼が突然いなくなって　すとんっと私の心に入ってきたのが　木村さんでした。

ジャンルも違うし　生き方も違う二人ですが　何かが一致している。


・・・求道者・・・

この言葉がしっくりくるかな～。



来週はモナコGP

どのグランプリよりも彼を追い求めるサーキット